つどい2部~宮澤弘幸のアルバムから~文学青年宮澤弘幸
文学青年宮澤弘幸 報告 河道前伸子
弘幸はアルバムに多くの短歌、俳句、詩、短い文章を書き込んでいました。それらの作品から弘幸が何を考え、感じていたかを推察していただきたいと思います。 弘幸は昭和12年に北大予科工類に入学して間もなく文武会活動を始め、昭和13年度の理事になりました。昭和13年の桜星會雑誌に弘幸の詩が掲載されています。また、弁論部、講演部でも活躍していました。 構内に悠然と立つ楡の木、大学の牧場の穏やかな風景、札幌の冬景色、すべて創作の対象になりました。
また、工学部に進学した時の楽しく弾むような文章、マライーニとその家族への愛情あふれる作品が印象的です
弘幸は自然を愛し、旅行、登山、スキーを好みました。札幌近隣、阿寒国立公園、手稲山・富良野・ニセコへのスキー登山, 北アルプス縦走。
また、樺太大泊、樺太敷香、満州(2回)、千島・樺太の灯台めぐり。アイヌやオロッコに関心を持ち、平取、二風谷、オタスの杜(樺太)でも作品を残しています。
宮澤弘幸は文字通り文武両道の学生でした。
アルバムの詩や短歌は、青春を謳歌する若者の純粋な気持ちを表現しています。世界に目を向け、自立した自由な思想を持つ学生だったと思われます。