宮澤・レーン事件を考えるつどいのご案内

北海道大学総合博物館 「宮澤・レーン事件」80周年特別展に寄せて

特別展に合わせて、宮澤弘幸の妹、秋間美江子さんと共に宮澤・レーン事件の運動に貢献された「北大生・宮澤弘幸『スパイ冤罪事件』の真相を広める会」の元代表、山野井孝有氏を招き、宮澤・レーン事件を考えるつどいを開催致します。今日までの私たちの活動の出発点を確認するとともに、これを機に運動をもう一歩前に進めるために皆さんと共に考えたいと思います。

山野井さんはこの秋、登山界のアカデミー賞といえるフランスのピオレドール生涯功労賞を受賞した山野井泰史氏の父親です。アメリカに在住する秋間美江子さんと山野井孝有氏を結び付けたのが泰史さんでした。1985年泰史さんはロッキー山脈での登山中に転落し、コロラド州ボルダーの病院に搬送され、そこでボランティアをしていた美江子さんが世話をすることになったのです。医療費の高いアメリカ、美江子さんは自宅に泰史さんを引き取り、面倒を見たのです。そこから美江子さん夫婦と山野井さん一家との家族ぐるみの付き合いが始まりました。当時は美江子さんがスパイの家族として辛い思いをしていたことは口にすることはなかったのですが、1986年国家機密法が国会で上程され上田弁護士が「戦争と国家機密法」を上梓したことから宮澤・レーン事件、秋間美江子さん、山野井さんがつながったのです。

北大では上田弁護士の調査を手伝った山本玉樹氏(考える会代表幹事)が市民講座クラーク講座を開催し市民にむけてこの事件を取り上げていました。美江子さんが弘幸さんのアルバムを北大に寄贈することになり、美江子さん、山野井氏そして山本氏がつながり、市民運動として発展していったのです。