戦争の悲劇を伝え続けて ~春の北海道大学に宮澤・レーン事件を訪ねる~ ① 外国人官舎前で
4月17日(日)の午後、北海道大学外国人教員官舎跡に40人近くの人たちが集まりました。北大生2名と教育大生1名も参加してくれました。かわいく咲いたスノーフレークの群落を前に、官舎跡で営まれた外国人と宮澤弘幸ら学生との交流に思いをはせました。ここで道内各地、樺太・満洲などを旅行していた宮澤がレーンさんに軍事機密を洩らしたとして逮捕された宮澤・レーン事件のことを幹事の中原さんが説明し、続いて北大植物園の職員持田さんから西洋タンポポは北大から全国に広まったなど、北大には外来植物が多いことをお聞ききしました。レーンさんの近くに住んでいた人の話ではレーンさん夫妻はいつもきれいに庭の手入れをしていたそうです。 戦時中に国籍や身分の違いを越えて深い友情と人間的な信頼を築き、学問の真理追求の精神を育んでいったこの場所は、クラーク、新渡戸稲造らが培った札幌農学校-北大の精神が生きた場所です。北海道大学の歴史として記録してほしいものです。