春の北海道大学に宮澤・レーン事件を訪ねる
~スノーフレーク観賞とダーチャ・マライーニを知るつどい~
4月14日、雪解けが遅かった札幌に春が駆け足でやってきました。宮澤・レーン事件の背景にあった北海道大学の外国人教師官舎跡には群生のスノーフレークの花が満開でした。
可愛いスノーフレークを見ながら参加者30人は宮澤・レーン事件を考える会メンバーから太平洋戦争の前、外国人官舎で行われていた外国人教師と学生達が学び、親交を深めていた「心の会」の事、太平洋戦争開戦の日に起きた「宮澤レーン事件」について説明を受けました。新聞記事を見て初めて宮澤・レーン事件を知った方、前から関心があったけれど今回初めて来ることができたという方、大学生も参加して、熱心に話を聞いていただきました。
スノーフレークを見た後ダーチャ・マライーニを学ぶということで北大の教室に移動。
ダ―チャの紹介をし、愛知県豊田市で撮られた記録DVD「東海の肖像」を見ました。内容はマライーニ一家が1943年に収容所に収監され、死と隣り合わせの生活を余儀なくされたのち、豊田市の廣済寺に移り、地元の人たちの温かい気持ちに触れて終戦を迎えるまでの記録です。
その後、考える会のメンバーがダ―チャの文学について読んだ感想やダ―チャの作家の姿勢を語りました。特に昨年秋に上梓した「わが人生」のプレゼンテーションで「いつかは書かなければ、と思いながら、その記憶を辿ることが、あまりにも辛く苦しく、途中で何度も休まなければなりませんでした。しかし世界中に、あらゆる形の暴力と憎悪が再び溢れる今、それを証言しなければならないと思ったのです」と語ったそうです。またフォスコ・マライーニのアイヌ研究についても彼が愛を持ってアイヌ研究をしていたことを語り、宮澤弘幸もマライーニから学び、アイヌのことを読んだ歌を紹介しました。
ダ―チャを今日本に招くことの意義を考えさせられた会になり、終了後、6月には必ず講演を聞きに行きますと何人かの方から言葉をいただきました。
宮澤弘幸アルバムから